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Skinerrian's blog

論理学・哲学・科学史・社会学などに興味があるので、その方面のことを書きます。更新は不定期。

月距法

最近、歴史は面白いと思えるようになっていて、色々と啓蒙書を読んでいる。次の本はユニークで面白いと思った。 世界の歴史〈12〉ルネサンス (河出文庫) 作者: 会田雄次,中村賢二郎 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 1989/12 メディア: 文庫 購入: 1人…

等加速度運動について

ガリレオの力学について書かれた次の記事にちょっとツッコミを入れてみた。 ガリレオの力学はどこまで独創的だったのか | 永井俊哉ドットコム この記事の著者とは前に多値論理に関してやり取りをしたことがあるのだが*1、そのときも今回も悲しくなるくらい話…

ワインバーグ「科学の発見」

ワインバーグの『科学の発見』を読んでいる。 アリストテレスは軽率… 「科学の発見」著者に聞く:朝日新聞デジタル 科学史家の間ではあまり評判は芳しくないようだけど、私は科学史への入り口としては悪くないと思った。哲学史でいえば、ラッセルの『西洋哲…

空海の謎

ちょっと前に高野山を特集した番組があって、それを見ていたら、 高野山と空海が留学していた長安の青龍寺は緯度が同じである(北緯34度)。 つまり、高野山は長安の真東にある。 こんなことができたのは空海が高度な天文的知識を持っていたから。 というよ…

落体の速さ

中公の『哲学の歴史11』所収の文章で、金森修は次のように書いている。 若い頃のガリレオは、落体の速さは重さに比例し、同一の物体は一定の速さをとって落ちると考えていた。だが、観察から加速運動が認められるのは否定しがたいために、彼は、加速が起こる…

ハレー彗星

ハレー彗星は約76年周期で地球に接近する。前回の接近は1986年で、次回は2061年だとか。 1910年の接近については面白いエピソードが残っている。彗星の長い尾の中を地球が通過すると思われていたとき、日本とロシア、アメリカ南部と中西部の大部分ではパニッ…

ニュートンの『光学』(岩波文庫)をパラ見してたら、p.366の訳注52で虹の歴史の解説を見つけた。それによると 虹はアリストテレスの『気象論』でもかなり詳しく論じられたが、屈折を最初に考慮に入れたのはグロステストであり、太陽の光が各雨滴に屈折によ…

非人道的な科学研究

一六世紀文化革命 2 作者: 山本義隆 出版社/メーカー: みすず書房 発売日: 2007/04/17 メディア: 単行本 購入: 1人 クリック: 3回 この商品を含むブログ (33件) を見る この本をななめ読みしている。物理の難しい話はほとんど出て来ないので、純粋に歴史の本…

池田信夫と科学史

池田信夫は科学史に関しては哲学よりもまともな発言をしているように思う。もっとも、他人の文章に対して日頃から事実誤認とか用語の誤用とかを指摘してることを考慮すると、それほど褒められたクオリティではないと思うけど。例えば、ピーター・ディアの本…

コペルニクスの地動説(2)

昨日の記事で書いたけど、コペルニクスは「天体の運動は一様円運動であるべきだ」という古代以来のドグマにとりつかれていたというのは今ではよく知られている。しかし、そういうロマンのない話ばかり聞かされると、地動説が天下をとるうえで、コペルニクス…

コペルニクスの地動説

コペルニクスはどうして太陽中心の体系を考えたのか、問題。かつては、中世の天文学では惑星軌道の予測をわずかにでも修正するために、周転円に周転円を重ねていった、という神話があった。この神話の上にのっかって、コペルニクスは宇宙の単純性を信奉して…

リンカーン

最近、スピルバーグの「リンカーン」を観た。この映画はリンカーンが死ぬ数か月前の政治的駆け引きだけに焦点をあてた異形の作品で、アメリカ出身の知人からも、リンカーンについて知るという目的のためにこの映画を見るのはあまりお勧めできないと言われた。…

ヘレニズムの科学?

ラファエロの名画「アテネの学堂」は、哲学にも芸術にも興味ない人でも知っている。中央にプラトンとアリストテレスが配置され、それぞれ天上と地上を指差しているあの絵。サイゼリヤでよく飾ってある。[前から気になっているんだけど、何で?]「アテネの学堂…