次の記事を読んで少し考えた。
"-potent"という接尾辞は、数学で「ベキ」と訳されるという話。「冪等idempotent」とか「冪零nilpotent」など。これと関連するのが、累乗を英語では "power" と呼ぶという事実である。例えば
23 = 8 (2 to the power of 3 is 8.)
リンク先のブログの方は、ユークリッドの『原論』にこの用法のルーツがあると言っているけれども、調べてみたところ、たぶんもう少し遡れるのではないかという結論に落ち着いた。例えば、アリストテレスの『形而上学』5巻12章など。まぁ、『原論』全体がユークリッドの独創というわけではなくて、それまでの数学の成果をまとめ上げた代物だから、これはそんなに驚くことでもない。ちなみに、先のブログでは"possible"にも触れているが、アリストテレス『形而上学』5巻12章も、数学における可能と不可能の用法に触れていることを付け加えておこう。