ウィトゲンシュタインはこう考えた-哲学的思考の全軌跡1912~1951 (講談社現代新書)
- 作者: 鬼界彰夫
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2003/07/19
- メディア: 新書
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久しぶりにこの本を見返したら、しょーもない欄外書き込みをしていたのを発見した…。
・・・特に本書はその過程において、故J.J.キャッツ…(p.9)
私の書き込み:「キャッツ」って…誰? → J.J.Katz
[ヴェルベットモンキー]の信号の数が今後「ウサギだ」「芋だ」「水場だ」…といかに増えようとも、この言語は信号と信号を「かつ」「または」「でない」等の論理的接続詞で結びつけ、別の信号を作るメカニズムを持ってない。だからたとえば、「豹がくれば、大蛇は来ない」という思考を表現できない。…人間の言語と彼らの言語の表現力の決定的な違いは、両者の構造の決定的違いに由来するのである(数学的にやや専門的に言えば、両者の構造上の決定的違いは回帰性[再帰性]recursivenessの有無、ということになる)。(p.65)
私の書き込み:命題論理を学ぶときは最初にwffの形成規則について教えられるから、そのときに回帰性という概念について知ることになる。それのちょっとした応用だけど、文だけでなく単語についても回帰性によって無限に長いものを作ることができる。ピンカーは、"(grand)*mother"とか、"{anti-}n{missile}n+1"などを挙げている。
今思うと、前者は有限オートマトンで受理できるけど、後者は無理っぽいですな。