今日は真珠湾攻撃の日ということだが、しばらく前に大川周明の『米英東亜侵略史』を読んだ。ラジオの講演原稿だというけど、よく書けている。いろいろ問題はあるにせよ、当時の右翼がどういう筋道であの戦争を正当化しようとしたのかが分かる、興味深い本だった。
レトリックも見事で、元寇と太平洋戦争を対比させて
敵、北より来たれば北条、東より来たれば東条、天意か偶然か、めでたきまわり合わせ
とか
想えば一九四一という数は、日本にとって因縁不可思議の数であります。元寇の難は皇紀一九四一年であり、英米の挑戦は西紀一九四一年であり
といった言葉で講演を結んでいる。