デネットの『解明される意識』を読んでいて少し疑問に思ったことを二つほど。
デイヴィド・ヒューベルとトーステイン・ウィーゼルが1981年にそれによってノーベル賞をもらった視覚に関する「発見」のいくつかにしても、現在では白紙に戻されている p.59
これ、一次視覚野で方向orientationを検知するニューロンの話だと思うのだけど、本当に白紙に戻されているなら結構な驚きだ。それとも「いくつか」というのがポイントなのだろうか?全部が撤回されてるわけではない、と。
明らかに鳥、魚、爬虫類、昆虫などは、私たちの三原色システムとかありよく似た色彩視覚を備えているが、犬や猫はそうでない。哺乳類のなかで色彩視覚を備えているのは霊長類だけである p.447f
これは少し前までの常識で、猫にも色覚があるという話を何かで読んだ。もっとも、デネットの本は1991年出版と少し古いので、時代遅れの記述があってもそれほど驚きではないのかもしれない。
- 作者: ダニエル・C.デネット,Daniel C. Dennett,山口泰司
- 出版社/メーカー: 青土社
- 発売日: 1997/12
- メディア: 単行本
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