Skinerrian's blog

論理学・哲学・科学史・社会学などに興味があるので、その方面のことを書きます。更新は不定期。

大澤真幸『問いの読書術』

<問い>の読書術 (朝日新書)

<問い>の読書術 (朝日新書)

 

 書評集だが、本書の特徴は、新聞の書評と比べるとかなり長めの分量のものもあることと、有名ではあってもかなり古めの本をカバーしていることだろう。扱われている本のほとんどは読んだことがなかったので、普通に勉強になった。網野史観とか、聞いたことしかなかった。そして、木村政彦についての本の書評はいかにも大澤節という感じで、面白く読んだ。

欠点をいくつか挙げるなら、理系の啓蒙書を紹介している章の書評は、どれも扱っている本の内容を大雑把にまとめているだけだったりすること。それと、校閲が例によって杜撰。例えば

旧約聖書に入っている]「箴言」には、気の利いた格言が多くて、日本人にも人気がある。「豚に真珠」とか p.126

ここは、大澤が山本七平の記述にそのまま従っている箇所だけど、しかし、「豚に真珠」の由来って新約の「マタイ福音書」ではなかったっけ。

タイトルは、「ローマの風呂」という意味のラテン語で、現在6巻まで読める。p.148

『テルマエ・ロマエ』は全6巻で完結したはずなのだが、この書き方は…。ちゃんと最後まで読んだんですかねぇ。