放射性廃棄物の最終処理が原発の泣き所だというのは、政治的には正しいが、技術的には正しくない。「宇宙エレベーター」による最終処理は、技術的には今でも可能。 【アゴラ】宇宙エレベータ建設が日本の未来を切り開く: http://t.co/M9VmBtqC
— 池田信夫 (@ikedanob) 2012, 5月 8
池田信夫が数年前におしていて話題になったのが記憶に新しい軌道エレベータだが、軌道エレベータをテーマにしたSFを読んだ。
- 作者: 小林泰三,KEI
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2010/09/10
- メディア: 新書
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「それ何てラノベ?」って最初思った。全然知らなかったけど、割と本格派の小説家さんなんでしょうか。ちなみに、短編集なので、表題の小説はすぐに読める。タイトルがコペルニクスの本と似てるので、なんとなく気になって読んでみた。コペルニクスの本は『天球の回転について』だけど、岩波文庫の邦題は『天体の回転について』となっている。この小説には天球とか出てこないし、コリオリの力とかが話題になってるので「天体の回転について」で問題ないのかもしれない*1。
しかし、解説の文章で
天動説の提唱者コペルニクスの著書 p.365
と書いてあるにはビックリした。さすがに、これはマズいですよ…。
Postscript(2014/12/6)
上の間違いほどひどくはないにせよ、ちょっとどうかなと思う間違いを見つけたので紹介。高橋昌一郎『理性の限界』p.116について。これも『天体の回転について』とコペルニクスの著書を紹介してるけど、それ以外にも・・・
惑星が天上で後戻りする逆行現象が古代から観測されていて、そのような奇妙な動きもそれぞれの惑星の円道で説明しなければなりません。そのため、天動説は80もの「周転円」と呼ばれる惑星軌道の組み合わせから合成されていました。
逆行を説明するだけなら周転円の個数はあまり関係ないし、そもそも周転円の数が80というのは多すぎでは?cf. Daily Life:「科学的思考」のレッスン