Skinerrian's blog

論理学・哲学・科学史・社会学などに興味があるので、その方面のことを書きます。更新は不定期。

梶浦サウンド

アニメやゲームの作曲家として、あるいは人気グループKalafinaのプロデューサーとして、今やかなり売れっ子になってしまった梶浦女史。この人の担当した作品には結構前から触れていて、サントラもいくつか持っている。まぁ要するに、ちょっとしたファンだったりする。あくまでも「ちょっとした」だけど。

音楽理論的なことは詳しくないので、そういう事柄とは別に、思っていることを幾つか。梶浦女史のファンだったら殆どが薄々思っているのだろうが、彼女がかかわった作品のサントラって全曲収録でないことが割とあるよね。例えば、『ダブルキャスト』のセーブ・ロード時のまったりする曲が収録されてないとか、『ゼノサーガ・エピソードIII』に至っては大半がカットされてるとか…。まったく許しがたいことである。

幾つか聞いた中で、個人的には『空の境界』(通称、らっきょ)が一番よくできてる、というか梶浦女史の本質を体現してると思っている。このCDも全曲収録ではないけど、編集とか構成がいいよね。「俯瞰風景」のオープニング曲を切り離して冒頭のトラックにおいて、式のテーマであることを明確にしてるとか、リスナーにやさしいというか…。

the Garden of sinners-劇場版「空の境界」音楽集-

the Garden of sinners-劇場版「空の境界」音楽集-

個性というか癖が割と強いサウンドだから、作品とあんまし合ってないこともあるけど。『ゼノサーガ・エピソードII』とか、前作を担当した光田氏と比べられて相当叩かれているし。実際、"Communication breakdown"とか神曲と言われる割に、ムービーを見ると音量が小さすぎて目立たないし、合ってる気もしない(3分あたりから)。

amazonのレビューとか見ると「民族音楽」とか書かれてるけど、それは違うよなぁ。フルートの使い方とかがそう思わせるのかな。いずれにせよ、やっぱりSFには合わないのかなぁ。

Postscript (2014/1/10)

この記事を書いたときは、Kalafinaにはそれほど興味がなかったのだけど、

Kalafina 5th Anniversary LIVE SELECTION 2009-2012(初回生産限定盤)(2CD+DVD+Blu-ray)

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このCDを聞いて結構気にいった。ライブ音源で臨場感もあるし収録曲も多いので、Kalafina入門にいいのではないかと勝手に薦めてみる。私はEdenという曲が特に好きで、iTuneの再生回数がもうすぐ100回に達しようとしている…。