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Skinerrian's blog

論理学・哲学・科学史・社会学などに興味があるので、その方面のことを書きます。更新は不定期。

帰納法

帰納法というものを素人に説明するとき、どういう手順で説明するのが効率的なんだろうと考えたことがある。Stanford Encyclopedia of Philosophy では、まずOEDの定義を批判するところから切り込んでいる。

The process of inferring a general law or principle from the observation of particular instances (opposed to DEDUCTION, q.v.).

実際、この定義は色々な問題を抱えている。例えば、一般法則を結論することだけが帰納法なのではない。単称予測(singular prediction)、例えば「n個のサンプルを調べたらすべてFだったから、n+1個目もきっとFだろう」という推論は、帰納法といえるが、一般性を含まない。要するに、「帰納的一般化」という言い方をよくするが、これと帰納法は同じでないことに注意しないといけない。

個人的には、まず、広い意味での帰納法を演繹的推論ではないもの、と特徴づけておくことにしている。その後で、枚挙帰納法はよく使われる帰納法だと説明したり、あるいは、よい帰納法とそうでないものを区別したいよね、という風にヒュームの問題を動機づけたりすると効率がいいと今のところ思っている。