Skinerrian's blog

論理学・哲学・科学史・社会学などに興味があるので、その方面のことを書きます。更新は不定期。

視覚野

視覚野って、用語がなんとなく小難しいのでSFっぽさを演出するのにいいのかもしれません。最近ちょっと再プレイしてみた『ゼノサーガ エピソードI』には、次のようなやり取りがありました*1

  • シオン:アレン君、視覚野の接続状態が悪いみたいなんだけど―
  • アレン:ええと―ああ、MT野のK12ルートに軽度の断絶がありますね。あとV4野全域の相互リンクが遅れているようです。ちょっと待って下さい、今、補正しますから。

このゲームは、ゲーム内に用語集があって親切な[?]説明をつけています。それによると

  • V4野:視覚野の一つ。この部位が両側とも損傷すると、完全な色盲になる。脳には、30あまりの視覚野があるといわれている。
  • MT野:側頭葉MT野の事。この部位に損傷を受けると運動盲―視力は正常だが、運動体(走っている人や車)を連続的な動きとして捉える事が出来ず、ストロボ撮影のような状態―になる。人との会話も転送速度の遅いTV電話のようになるという。

"MT"というのは"middle temporal"の略だそうで、Wikipediaによると"V5"ともいうそうですな。"V"は"visual cortex"の頭文字でしょうか…。

ところで、下條さんの『サブリミナル・マインド』でも取り上げられている盲視という現象は、一次視覚野(primary visual cortex, V1)という部分に損傷があると生じるそうです。その様な脳の視覚中枢の問題が原因で盲になっている人は、例えばその人に向かってボールを投げると、ヒョイと避けたりすることができる。あたかもボールが飛んでくるのを見て、それを避けているように。しかし、その避けた当人に訊ねてみても、なぜ避けたのか、その理由を説明することが全くできないという。

全く、マンガみたいな話ですな*2

Postscript (2013/8/12)

最近、ラマチャンドランの『脳の中の幽霊』を読んだ。それで思ったのだが、上で引用した『ゼノサーガ』の視覚野の説明は、この本を下敷きにしているのかな。