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Skinerrian's blog

論理学・哲学・科学史・社会学などに興味があるので、その方面のことを書きます。更新は不定期。

大悪

るろうに剣心』を少し前に読んだせいか、「悪」という文字を見るとあの体力バカを連想してしまうのですが、それとは少し違う話。祖母に「こういう年賀状がきたんだけど」と言われて、古いコトワザのようなものを見せられた。

  • 大悪起これば大善来る

昨年の震災があまりに悲惨だったことを踏まえているのだろう。これ、古代中国の言葉なのかと思ったけど、googleしてみると怪しいサイトばっかりヒットするんですが…どなたか出典をご存知でしょうか。

ちなみにその年賀状をいきなり見せられた私はというと、出典も知らなければ聞いたことすらないという状態だったのですが、それを押し隠して、「この悪というのは道徳的な悪ではないよ」と上から目線で祖母に説教を始めました。言うまでもなく明らかなことですが、大きな罪を犯したらその後には良いことが待っている、なんて不条理なことを(字義通りの意味で)言う人はいないでしょう、と。

従って、この諺のメッセージは、永井均氏の言い方を借りれば、気持ちよくないことの後には気持ちよいことが待っている、ということになりそう。ドイツ語には悪いことを意味する2種類の言葉、"schlecht"と"böse"があって、これらがきちんと区別されているという。関連して、これも永井氏が指摘するように、「死の悪」の「悪」は道徳的な悪とは関係ない。

<子ども>のための哲学 講談社現代新書―ジュネス

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