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Skinerrian's blog

論理学・哲学・科学史・社会学などに興味があるので、その方面のことを書きます。更新は不定期。

歴史

月距法

最近、歴史は面白いと思えるようになっていて、色々と啓蒙書を読んでいる。次の本はユニークで面白いと思った。 世界の歴史〈12〉ルネサンス (河出文庫) 作者: 会田雄次,中村賢二郎 出版社/メーカー: 河出書房新社 発売日: 1989/12 メディア: 文庫 購入: 1人…

eternalwind氏追悼

俺は自分が貧乏人の生まれで、貧乏人の立場から見て、「弱者の味方リベラル様」の意見が全く役に立たず、むしろ弱者の敵になってる事実に怒ってるだけのアカウントなんですよ。たまたま受けてるのは、俺と同じような意見が世界的に表面化してるからでしょう…

楽しいプロパガンダ

プロパガンダについて書かれた新書サイズの解説書を読んでみた。 たのしいプロパガンダ (イースト新書Q) 作者: 辻田真佐憲 出版社/メーカー: イースト・プレス 発売日: 2015/09/10 メディア: 新書 この商品を含むブログ (13件) を見る プロパガンダというと…

げんきな日本論

『ふしぎなキリスト教』→『おどろきの中国』につづく(?)対談シリーズの第三弾。ざっと目を通してみた。 げんきな日本論 (講談社現代新書) 作者: 橋爪大三郎,大澤真幸 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2016/10/19 メディア: 新書 この商品を含むブログ (2…

利子の禁止

最近、モンタネッリ『ルネサンスの歴史』を読んでいるのだが、カトリック教会に対する批判的なスタンスがあちこちでにじみ出ていて面白い。例えば、14世紀の商人たちを紹介する12章にはこんな話がある。 金を持っているのが教会だけだった時代、教会は法外な…

日本史の誕生

東洋史の有名な研究者の本を読んでみた。 日本史の誕生―千三百年前の外圧が日本を作った (ちくま文庫) 作者: 岡田英弘 出版社/メーカー: 筑摩書房 発売日: 2008/06/10 メディア: 文庫 購入: 4人 クリック: 54回 この商品を含むブログ (34件) を見る 岡田氏の…

人口増加

人類はなぜ農業を始めたのか、という有名な問題がある。素朴に考えると、これは愚問だ。農業は偉大な発明である。農業を始めれば不安定な栄養状態が解消されるだろうし定住することで子育ての負担も減るし、良いことづくめではないか。農業をわざわざ始めた…

蒼き狼と白き牝鹿IV

『チンギスハーン:蒼き狼と白き牝鹿IV』(光栄1998)という古いゲームをやり直している。子供の頃は、とにかく強い将軍を集めて都市を征服するのが楽しかったが、今は街道や港といったインフラを整備するのがとにかく楽しい。都市Aから都市Bへの街道がすで…

生存圏

ナチス・ドイツの戦争目的は、ゲルマン人のための「生存権Lebensraum」を確保することであったとされている。すなわち、一つの「人種」、最も純粋であるとみなされた一つの民族が、そこにおいて安全に生存・存在しうる空間を確保しなくてはならない、とされ…

乳糖不耐症

乳糖不耐症(lacrose intolerant)について少し調べる機会があったのでメモしておく。なお、間違いもあるかもしれませんのでご注意を。 乳糖不耐症は乳製品に含まれるラクトースを消化するラクターゼ酵素(lactase enzyme)が生成されないために身体の不調が…

空海の謎

ちょっと前に高野山を特集した番組があって、それを見ていたら、 高野山と空海が留学していた長安の青龍寺は緯度が同じである(北緯34度)。 つまり、高野山は長安の真東にある。 こんなことができたのは空海が高度な天文的知識を持っていたから。 というよ…

シンデレラ

中沢新一の『人類最古の哲学』という本がある。この本はシンデレラのさまざまな異文について結構詳しく取り上げている。 「シンデレラ」には確認できているだけで450以上の異文があるらしい。子供向けの上品な形態もあれば、グリム兄弟の「灰かぶりの少女」…

大聖堂

ケン・フォレットの代表作『大聖堂』を読んでみた。八木雄二『天使はなぜ堕落するのか』という中世哲学の入門書で、参考図書に挙げられていた作品で、前から気になっていたのだが、長編小説なのでなかなか手を出せなかった。実際に読んでみると、終盤にいく…

沙也可

沙也可(さやか)は、文禄・慶長の役の際に、加藤清正の配下として朝鮮に渡ったが、投降して朝鮮軍に加ったとされる人物のこと。日本ではこの人物に関する記録は残っておらず、朝鮮側の資料に依存している。つまり、この人物の素性についてはよく分からんと…

広瀬隆『文明開化は長崎から』を読む

反原発の活動などで有名なノンフィクション作家の広瀬隆氏の近著『文明開化は長崎から』を読んでいる。とりあえず上巻はある程度読んだところだが、少し感想めいたことをメモっておきたい。 文明開化は長崎から 上 (単行本) 作者: 広瀬隆 出版社/メーカー: …

全国民総懺悔

映画『ヒトラー最後の12日間』で、ゲッベルスやヒトラーがドイツ国民に同情しないという趣旨の発言をする場面がある。ゲッベルスいわく 同情など感じない。彼らが選んだ運命だ。驚く者もいようが----我々は国民に強制はしてない。彼らが我々に委ねたのだ。自…

ナチスの手口

ヒトラー 権力掌握への道 後編|BS世界のドキュメンタリー|NHK BS1 録画しておいたのを今更ながら視聴した。それで思い出したのだが、麻生太郎氏が、ナチスの手口に学んだらどうか、という発言をして問題になったことがあった。この発言が問題であることの…

マキャベリ「他者を強力にする原因を作るものは自滅する」

ネトウヨが「他者を強力にする原因を作るものは自滅する」という言葉をマキャベリに帰しているのを割とよく見かけるけど、不勉強なのでいまだに出典を見つけられずにいる。この言葉が引かれる多くの場合で出典が記されておらず、記されていたとしても、せい…

日本の起源

二冊目 日本の起源 (atプラス叢書05) 作者: 東島誠,與那覇潤 出版社/メーカー: 太田出版 発売日: 2013/08/29 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (14件) を見る 対談のせいか議論の流れがグネグネしていてつかみづらく、用語法も独特なせいで読みづらい…

オリバー・ストーンのアメリカ史

歴史の本を気晴らしに幾つか読んだので感想を書いておく。 オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 1 二つの世界大戦と原爆投下 作者: オリバー・ストーン,ピーター・カズニック,大田直子,鍛原多惠子,梶山あゆみ,高橋璃子,吉田三知世 出版社/メー…

クリスマスの由来

キリスト教に関する祭日が、ルーツをたどってみるとローマの異教的なお祭りにまでさかのぼることがしばしばある。クリスマスがその典型で、そもそもイエスが生まれたのは12月25日ではないのだとか。 16世紀後半にイエスの生誕日に関する批判が強まり、スイス…

ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』

文庫 銃・病原菌・鉄 (上) 1万3000年にわたる人類史の謎 (草思社文庫)作者: ジャレド・ダイアモンド,倉骨彰出版社/メーカー: 草思社発売日: 2012/02/02メディア: 文庫購入: 27人 クリック: 421回この商品を含むブログ (182件) を見る この本、文庫化される…

つつましい実証主義

柄谷行人が近著『哲学の起源』について『atプラス 思想と活動』で対談をしていて、こういうことを言ってる。 初期ギリシャ哲学というのは、資料がろくにないから、推定するほかありません。その意味では、僕のように専門的な知識を持たない者には有利なので…