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Skinerrian's blog

論理学・哲学・科学史・社会学などに興味があるので、その方面のことを書きます。更新は不定期。

げんきな日本論

『ふしぎなキリスト教』→『おどろきの中国』につづく(?)対談シリーズの第三弾。ざっと目を通してみた。 げんきな日本論 (講談社現代新書) 作者: 橋爪大三郎,大澤真幸 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2016/10/19 メディア: 新書 この商品を含むブログ (2…

利子の禁止

最近、モンタネッリ『ルネサンスの歴史』を読んでいるのだが、カトリック教会に対する批判的なスタンスがあちこちでにじみ出ていて面白い。例えば、14世紀の商人たちを紹介する12章にはこんな話がある。 金を持っているのが教会だけだった時代、教会は法外な…

人口増加

人類はなぜ農業を始めたのか、という有名な問題がある。素朴に考えると、これは愚問だ。農業は偉大な発明である。農業を始めれば不安定な栄養状態が解消されるだろうし定住することで子育ての負担も減るし、良いことづくめではないか。農業をわざわざ始めた…

偽記憶(2)

一時期の大澤真幸は、偽記憶症候群に関心があったらしい。たとえば『現実の向こう』(2005年)の2.5節、『美はなぜ乱調にあるのか』(2005年)所収の「Ghost in the Patlabor」、『不可能性の時代』(2008年)5章あたり。 大澤は多重人格から話をはじめる。…

生存圏

ナチス・ドイツの戦争目的は、ゲルマン人のための「生存権Lebensraum」を確保することであったとされている。すなわち、一つの「人種」、最も純粋であるとみなされた一つの民族が、そこにおいて安全に生存・存在しうる空間を確保しなくてはならない、とされ…

ドーキンスの宗教

最近『神は妄想である』を読んでみた。ドーキンスの本には色々手を出してきたけど、宗教を扱った本を読むのはこれが初めてだったりする。 神は妄想である―宗教との決別 作者: リチャード・ドーキンス,垂水雄二 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2007/05/25…

世界史の哲学

という文章を大澤真幸が書いている。これは『群像』に連載されてるもので、今のところ『古代篇』『中世篇』『東洋篇』『イスラーム篇』が書籍になってる。まだ続いていて、もはや逝けるとこまで逝くという感じである。 思うに、今までの大澤の文章をある程度…

ゲーデルの定理

大澤真幸はゲーデルの定理についてこんなことを言っている。 ゲーデルの第一不完全性定理と第二不完全性定理は、次のことを意味している。すなわち、(自然数論を含む)形式体系が含まざるを得ない決定不能命題の存在は、体系内のすべての命題(論理式)の決…

一貫性のなさ

『波状言論』という東浩紀が昔発行していたメールマガジンに掲載されていた鼎談で、大澤真幸は小室直樹についてこう言っていた。 小室さんは確かに頭もいいし明快だけれども、斬新かと言えばそうでもない。僕は、小室さんの話を聞いて、ゴタゴタしていた知識…

大澤真幸『問いの読書術』

<問い>の読書術 (朝日新書) 作者: 大澤真幸 出版社/メーカー: 朝日新聞出版 発売日: 2014/09/12 メディア: 新書 この商品を含むブログ (1件) を見る 書評集だが、本書の特徴は、新聞の書評と比べるとかなり長めの分量のものもあることと、有名ではあってもか…

ナショナリズムの由来

ナショナリズムの由来 作者: 大澤真幸 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2007/06/29 メディア: 単行本 購入: 2人 クリック: 54回 この商品を含むブログ (78件) を見る 第61回毎日出版文化賞を受賞された労作という触れ込みだが…私はそんなお墨付きは信用しな…

池田信夫の大澤批判

<自由>の条件 作者: 大澤真幸 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2008/05/13 メディア: 単行本 購入: 5人 クリック: 90回 この商品を含むブログ (38件) を見る 先に取り上げた大澤真幸『自由の条件』について、だいぶ昔の記事だが池田信夫が割と好き勝手言っ…

異人殺しとキツネ憑き

このブログでも以前取り上げたCuvie先生の最近の作品『籠女の邑』について少し。 籠女の邑(1) (シリウスコミックス) 作者: Cuvie 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2011/09/20 メディア: コミック 購入: 3人 クリック: 62回 この商品を含むブログ (5件) を見…

大澤真幸『量子の社会哲学』

量子の社会哲学 革命は過去を救うと猫が言う作者: 大澤真幸出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/10/08メディア: 単行本購入: 4人 クリック: 72回この商品を含むブログ (19件) を見る この本の自然数の定義がやばい(ただし、間違ってはいない)という噂を遅…

『おどろきの中国』

おどろきの中国 (講談社現代新書)作者: 橋爪大三郎,大澤真幸,宮台真司出版社/メーカー: 講談社発売日: 2013/02/15メディア: 新書購入: 1人 クリック: 18回この商品を含むブログ (30件) を見る 昨日ざっと目を通した。アマゾンのレビューがある程度出てくるの…

新刊のペース

生権力の思想―事件から読み解く現代社会の転換 (ちくま新書)作者: 大澤真幸出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2013/02メディア: 新書購入: 1人 クリック: 11回この商品を含むブログ (23件) を見る大澤氏がまた新刊を出したようだ。対談集とかではなくて単著…

大澤真幸について

大澤真幸とは? 大澤真幸氏は1958年生まれの社会学者。東京大学で博士号を取得、千葉大学を経て、1997年に京都大学の助教授、2007年に教授に昇格。しかし、2009年にセクハラ疑惑で辞職した。最近は、大澤が個人的に編集している思想誌『Thinking O』を中心に…